うれしいこと、辛いこと>>チンドン屋 さん休のチンドン紹介記 〜チンドン屋が道を歩けば、街は笑顔笑顔!〜

目次
第1回 自己紹介とご挨拶 [2010-01-01]
第2回 チンドン屋との出会い [2010-01-19]
第3回 プロへの転向 [2010-03-15]
第4回 大和家時代〜現在 [2011-06-06]
第5回 東京のチンドン屋の営業スタイル [2011-07-12]
第6回 チンドン屋の扮装 [2012-10-30]
第7回 うれしいこと、辛いこと [2013-06-25]

管理運営 イベントーパートナー

第7回 うれしいこと、辛いこと [2013-06-25]

さて、取材などでよく聞かれる質問に、「チンドン屋をやっていて一番うれしかったことは何ですか?」と、「一番辛いことは何ですか?」というのがあります。

なかなか面白い答えができないのですが…、前者に対しては

リピートをいただくこと


後者に対しては

ギャラを値切られること
二度と頼まれないこと


が、答えになります。

ハロウィンイベントでのチンドンハロウィンイベントの様子「洋装でのチンドン」

こういったことは、自営業の方には、普通におわかりいただけることと思います。



例えば、大雨の日に街頭宣伝とか、イベントに呼んでもらったが観客はまばら、といったことは、実際にはよくあることです。

そんな状況でも、ベストを尽くして仕事をやり抜き、終了後にクライアントから「チンドン屋さんがいなければもっと寂しかったよ」「また頼むよ」とねぎらいの言葉と共にお金をいただけることが、何よりもありがたく、うれしいのです。

そんな気持ちなので、現場での悪条件は、別に辛いことではありません。
雨の日、風の日、猛暑の日、極寒の日…

当然疲れますが、それでお金をいただくのですから。



たまに、チンドン屋をやっていることを、世のために良いことであるような言い方をしていただいたり、あるいは、自分の楽しみのためにやっているような言い方をされる時があります。

それは、一生懸命仕事をした結果、そういうことにつながる面もありましょうが、それはどんな仕事にも、同じように言えることだと思います。

私共はまず、生活のために、お金を稼ぐために、働いています。稼業です。

そして、いただくお金に見合った技術や演技内容を提供するため、日々、いろいろな努力をする。
このような関わり方においてしか、「チンドン屋」は存在し得ません。

「屋」は営業の主体という意味ですよね。野菜を売るのが八百屋であるように、チンドンをやってお金をいただくのが「チンドン屋」なのです。



これに関係した話ですが、アマチュアだといいながら、中途半端な額のギャラを取る「素人ちんどん」というのが、あちこちにいます。

ある商店街の理事の方に、

「ぜひプロのチンドン屋を頼みたいが、以前、素人ちんどんが来たことがある。 プロがもっと安くしてもらえれば、予算内で頼めるのだが」

と率直なお話をいただいたことがありました。



「素人ちんどん」は、プロより安いことを前提にギャラを設定している輩が多く、費用を比較されればプロは到底勝負になりません。

実際には、彼らは別に本業があって生計を立てていますから、チンドンでお金を取る必要はないのですが、どういうわけか、小遣い稼ぎ程度の金額を取ってやるのです。

おそらく、「プロより安くやれば、自分達も人前に出て、なおかつ小金を稼げるチャンスがあるだろう」なんていう考えなのでしょう。



実際、彼らにギャラの安さの根拠を聞いてみると、「技能が低いから、プロと同じ額は取れない」と言います。

謙遜しているつもりなのでしょうが、こんな言い訳で、そんなやり方を正当化しているようでは、いつまで経っても、チンドン屋の質を下げ、イメージを悪くする存在にしかならないですよね。



本来は、チンドン屋を名乗ってやるなら、より良い内容の仕事を目指して努力し、生計を立てるだけの金額をもらうようにしていかなければならないのに。

遊びで小遣い稼ぎ以上のことをしようとしない彼らは、この職業の将来が死活問題である我々にとって、足を引っ張る存在でしかありません。

志も、実際のレベルも低い「素人ちんどん」と比べられ、「もっと安く」と言われる…これが、今までのところ、「一番辛いこと」ですかね。

もちろん私共は、実際に見ていただくチャンスさえいただければ、「しっかり取るだけのことはある」と納得していただける自信はありますが。



追記:素人ちんどんは、どうしても趣味でやりたいなら、演技中は「アマチュア」とどこから見てもわかるようにハッキリ表示した上、あくまでも無報酬でやれば、まだ筋は通ると思います。 (なお、ギャラの面でプロに配慮して活動している良心的な団体もあります。)

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管理運営 株式会社パートナースケッチ
イベントへのちんどん派遣出張サイト イベントパートナーケータリングカーの派遣出張専門 移動販売.net
マジシャンの派遣専門
マジック派遣.net選べる似顔絵ウェルカムボードの作成 Ni-ga

プロフィール平成6年、東京墨田区・小鶴家に入門。
平成15年独立、「大和家」創業。
平成19年、美香と結婚、共に「チンドン芸能社」を創立。
日本舞踊小町流・永寿郎。
サムライ日本流チャンバラ道場初段。
東京演芸協会会員。

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